私の自閉症者とのファーストコンタクトは妹だったわけですが、自閉症児はある程度育ってみて徐々に健常児との違いが見られ、家族が「何か変だぞ・・・。」と感じ始めた頃3歳児検診などに引っかかり、病院なり、児相等で自閉症と言う診断をされるわけです。なので、「出合った」と言うよりは「受け入れた」と言った方が感覚的に近いです。
幼少の頃妹が障害者だと意識した(させられた)エピソードがあります。
あれは私の誕生日・・・。家でお誕生会を開き、当時の親友から優美な陶器の白鳥の置物を頂きました。
とても楽しい時間をすごし、友達が帰ったあと、私が階下にいると、2階からガチャン!!という不吉な音が・・・。
私が慌てて2階に上がると案の定!!粉々に砕け散った白鳥が!!!!!!その傍らには妹が!!
親友のMちゃんとの友情の証が!!
楽しかった誕生会の結末がこれ!?
私の頭は真っ白になり、気がつくと、泣き喚く妹の上に馬乗りになり、「すぃー子の馬鹿!!」と叫びながら妹を拳で殴りつけていました。
そこで、止めに入った母が言った言葉は
「すぃー子はわからないんだから仕方無いじゃない!!」でした・・・。
私が人生で初めて「理不尽」と言う感情を知った瞬間です。
分からなければ人の大切な物を壊しても良いのでしょうか、明らかに、母の発言は間違っています。
自閉症は物を壊す障害なのでしょうか?
いえ、違います。
あの時母が「貴方の気持ちは分かる。すぃー子が大切な物を壊したのが悪い!!でも、6歳も年下の、まだ小学校にも上がっていない妹を馬乗りになって殴るのはいけないわ!!」と言ってくれたなら、私も素直に納得したでしょう。
自閉症者の母となった今、私は母と同じ間違いは犯すまいと心に決めています。
でも、時々第二子である息子に対して、「お姉ちゃんだってそんな訳の分からない事しないよ!!」という「理不尽」な事を言ってしまいます・・・。
子育てって難しいですね!!
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