自閉症者は一般的に偏食である事が多いが、それは味覚よりも、視覚、食感が優先される。
ケース1 インスタントラーメンこそ、ラーメンと思っているM君に、インスタントラーメンの容器に移し替えた普通のラーメンを出したところ、何の疑いも無く完食した。
しかし、インスタントうどんの容器では疑い、全く手をつけなかった。
ケース2 卵、牛乳嫌いの人は黄色い物、白い物は疑って、手をつけない場合が多い。
食事へのこだわりは偏食に留まらず、様式美の追及の為に、本人が決めた順番通りに食べたり、皿を空にする事にこだわったり等多岐にわたる。
何処まで偏食や、こだわりを認めるかはそれぞれの家庭によってまちまちだが、将来的なことを考えれば色々な物を食べられた方が本人の為になるのは確かなので、根気良く付き合っていく事をお薦めする。
しかし、食べる事それ自体を拒絶するまでになってしまっては元も子もないので、適度に駆け引きや、交換条件の提示などをする事によって楽しい食事時間を提供する事が出来る。
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