我が子、もしくは我が兄弟が自閉症者であると分かっても、決して嘆き悲しむ事はありません。
自閉症で亡くなった人はおりませんのでご安心ください。
自閉症者が家族にいる事で得られるであろう不思議な時間に思いを馳せ、心ときめかせて下さい。
間違っても、治そう等と勿体無い事を考えてはいけません。
しかしながら、自閉症者特有の問題行動は家族にとって頭の痛いもの。ここでは困った問題行動に対する家族としての対処方法を考えてみましょう!!
こだわり 明らかに生活に支障をきたしたり、命の危険があるようなこだわりとは断固として戦っていきましょう。その場合、何故、どうしてやめて欲しいのかと言う事を根気よく説明してください。例えば、椅子がひっくり返っていたら座りづらいとか、2階から見えたものの位置直しをする為には、階下に降り、玄関から靴を履いて、家族の者を誘ってこだわりに行った方が安全且つ合理的であることを説明して知って頂きましょう。
自傷 他害 先ず、本人がそのような行動に出る原因を考えてみましょう。もし、原因がこちら側の非であるなら、すかさず素直に謝りましょう。そして、謝罪した後に、表現方法の誤りを指摘しましょう。また、原因が本人に非がある場合は「そんな我儘受け入れられない」旨伝え、身体を拘束するなりして、物理的にその行動をやめていただきましょう。こう言った行動を止めるのは幼いうちの方が効果的です。言っても分からないと感じても根気良く付き合う事で相手の理解を得る事が重要です。
各種マナーについて 家族として、共に生活をする以上、幾つか守って頂かなければならないルールが有ります。ルールは各家庭によりさまざまですが、それが社会の規範に沿った物かどうか検討してみましょう。例えば、トイレに言った後、電気は消すようにしつけておきながら、うっかりズボンのファスナーを閉めると言う事を教えないのでは方手落ちと言えましょう。家族もまた、自らの価値観、倫理観などを一般社会のそれと照らし合せ、バランス感覚をもち生活する事を心がけましょう。
家族に障害者がいるからと言って、何かを犠牲にする必要はありませんが、障害者だからと言って、何もかもを許してくれるほどに世間は甘くはありません。
人に迷惑をかけない障害者として、愛する家族を社会に送り出せれば、障害者の地位向上にも繋がるという事を念頭に置いてさえいれば、今自分が自閉症者である家族にどう接するべきかという事は見えてくるはずです。
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